地球学類の特徴

地球は46億年の歴史をもつ、水や生物に満ちあふれた惑星です。近年、人間の居住空間としての地球環境を破壊することなく持続的に利用することが強く要請されています。そのためには、地球の進化を復元するとともに、地球環境の動態と人間システムとのつながりを正しく理解し、その未来を予測する学問が必要です。それが、地球学であり、地球ダイナミクスを多角的な観点から明らかにし、様々な社会的要請に応える使命をもっています。

地球学類では、地球の誕生から現在に至る地球進化を解読するとともに、地球の大気圏・水圏・岩石圏で生起する諸現象とその動態プロセス、およびそのような地球環境を舞台に展開される人間活動について、多角的に探求します。地球変動と人間空間のあり方を適確に理解できる基礎的知識を幅広く取得しつつ、21世紀の地球人としてふさわしい総合的な思考力を養成します。

アウトドア派も

インドア派も






多彩な卒業研究

地球学類生たちは、国内外における野外調査・観測をはじめ、大学内外の機器を使った室内実験・分析、数値計算、文献研究など多岐にわたる手法を駆使して、様々な地球学的課題に取り組んでいます。アウトドア派もインドア派も大歓迎。ぜひ地球学類へ。

岩石強度調査(スイスアルプス)
大気シミュレーション
化石調査
KEK-PF・XAFS測定
ガスサンプリング
全天写真による雲観測(ナイルデルタ)
原子吸光光度計分析
地質調査
卵化石計測
岩石調査(スリランカ)
高圧実験
岩石サンプリング
マイクロミリング分析

地球を学ぶ、地球で学ぶ







充実したフィールドワーク教育

地球上に実在する物質や実際におきている現象を捉え、理解することは、地球学の基礎です。地球学類では、「地球」について「地球」そのものを教室として学ぶための野外実験を、国内外のフィールドで毎年数多く実施しています。

宮古層群(岩手県)
オーストリア
イギリス
阿蘇火砕流(熊本県)
鉱物採集
伊豆半島(静岡県)
ニセコ(北海道)

阿蘇山(熊本県)
菅平高原(長野県)
新島(東京都)
西彼杵半島(長崎県)
茨城県那ひたちなか市
石垣島(沖縄県)
水量測定(北海道)
沖縄県名護市
タイ・ペッチャブーン地域

多岐にわたる経験を







様々な講義・実験・演習

基礎から応用まで、地球学類ならではの様々な講義・実験・演習を通して、多岐にわたる経験と知識を身につける機会があります。

造波水路実験(地形プロセス実験)
講義(地誌学)
粒子沈降実験(地層学実験)
実習(地球情報学)
学生ポスター発表(水文科学演習)
測量実習(地形プロセス実験)
化石クリーニング(地史・古生物学実験)
GIS実習(地理情報システム)
偏光顕微鏡実験(岩石学実験)
学生発表(人文地理学・地誌学セミナー)
植生・土壌水分調査(水文科学実験)
学生発表(地形学演習)
模型水路実験(地層学実験)





国際性を育むために

留学生むけ英語コースとの連携

地球学類生は、留学生対象英語コースの地球学関連講義(外国人教員などによる英語講義)を履修できます.また,留学生とともに野外実験に行く機会もあります.専門的内容を英語で学ぶと共に,多様なバックグラウンドを持つ留学生と交流することで,国際性を身につけることが可能です

留学

筑波大学では国外の多くの大学と交流協定を結んでおり,多くの学生が留学しています.地球学類では毎年1名程度の学生(主に3年次)が長期留学しており,留学経験者の多くが卒業後に海外の大学の修士課程に進学するなど,国際的に活躍してます.協定校で修得した単位は,筑波大学開設科目の単位に読み替えられますので,留学が単位修得に不利にはたらくことはありません.

地球学類における英語教育

科学の世界での共通言語である英語の修得は,卒業研究やその後の国際的活動に必須です.地球学類では大学共通の英語教育に加え,専門英語I(2年次対象),同II(3年次対象)を開設し,英語教育に努めています.専門英語の授業では英語専門書・英語論文の読解や作文技術を学びます。

段階的な専門化

地球学類では、多様な地球学的課題に対応できる幅広い知識と高い専門性を両立させるため、段階的に専門化するカリキュラムを組んでいます。

1年次

自然科学を中心に人文・社会科学を含む学問全般に関する基礎的知識を習得するとともに、地球学に関する専門導入科目の履修により、2年次以降に必要な基礎的な能力を身につけます。

2年次

地球学入門を意図した専門科目とともに、地球学に必要な数学、物理学、化学、英語などを学ぶことで、計算・資料整理・発表等にかかわるコンピュータや実験機器の利用能力を高めます。さらに、英文の読解能力や英語コミュニケーション能力を修得するための専門英語を受講します。

3年次

主専攻に分かれ、専門科目を中心に履修します。講義、セミナー、室内実験、野外実験で構成された専門科目を受講することで、専門知識を深めます。また、現地での観察・測定・資料収集を通して、フィールドの様々な課題を考察する野外実験を数多く開講しており、野外調査と室内作業を行う能力を修得します。また、主専攻の他に生命環境学際主専攻(留学生コース)を含めた副専攻を選択することができます。

4年次

卒業研究が中心となり、教員や大学院生と議論をしながら調査・実験を進めることで、研究の企画・遂行・総括能力や研究成果の内容を第三者に的確に伝達する能力を高めていきます。

地球学類の教科書

地球学類の講義「地球環境学」、「地球進化学」、「地球学野外調査法」では、地球学類の教員が総力をあげて執筆した教科書(地球学シリーズ1〜3)が使われます。


画像をクリックすると出版元の説明ページへジャンプします。
改訂版地球環境学
改訂版地球進化学
地球学調査・解析の基礎

開設授業科目一覧・シラバス

開設科目・シラバスの最新版はKDB(筑波大学教育課程編成支援システム)により公表されています。

*使い方

地球学類の開設科目一覧を表示する場合、KDB画面右上の「要件」より

「要件」→「開設授業科目一覧」右の▶︎→「専門基礎科目・専門科目」右の▶︎→「生命環境学群」右の▶︎→「地球学類」

と選択し、検索ボタンを押す。

取得可能な学位・資格

学位

地球学類で取得が可能な学位は学士(理学)です.

教員免許

専門科目の単位のほか、他学類で開設される教職科目を受講することによって,理科の中学校教諭1種免許状と,理科,地理歴史の高等学校教諭1種免許状を取得することが可能です.

その他資格

その他に取得可能な資格として,社会教育主事,学芸員,GIS学術士などの資格があります.

各種制度

入学料免除・授業料の免除

経済的理由により納付が困難であり且つ学業優秀な学生には、授業料の全額または半額免除の制度があります。

筑波大学ウェブサイト内「授業料免除」

奨学金

利用できる育英奨学事業には、筑波大学学生奨学金「つくばスカラシップ」、日本学生支援機構奨学金の奨学制度の他に、地方公共団体および民間育英団体の奨学金給貸与事業、民間奨学団体等があります。

筑波大学ウェブサイト内「奨学金・修学支援」

留学

筑波大学では国外の多くの大学と交流協定を結んでおり,多くの学生が留学しています.地球学類では毎年1名程度の学生(主に3年次)が長期留学しており,留学経験者の多くが卒業後に海外の大学の修士課程に進学するなど,国際的に活躍してます.協定校で修得した単位は,筑波大学開設科目の単位に読み替えられますので,留学が単位修得に不利にはたらくことはありません.留学にあたり各種奨学金制度を利用することができます.

筑波大学グローバル・コモンズ機構

筑波大学ウェブサイ「海外留学のための奨学金」

早期卒業

地球学類では、一定の基準を満たした場合、3年次終了時の早期卒業が可能です.基準を満たす希望者は3年次1学期から卒業研究に着手することになります.

対象者

(1)2年次終了時までに卒業の要件として必要な単位数を95単位以上修得し,かつ,その修得すべき単位において,成績の評語「A」の割合が90%以上であること.さらに3年次から卒業研究を履修し,3年次終了時に卒業要件のすべてを満たすことが見込まれること.

(2)第2学期入学者にあっては,3年次終了時までに卒業の要件として必要な単位数を100単位以上修得し,かつ,その修得すべき単位において,成績の評語「A」の割合が50%以上であること.

判定基準

(1)学類の卒業要件を満たしていること.

(2)卒業研究の内容が特に優秀と認められること

大学院授業科目履修

以下の基準を満たし、かつ、書類選考にて認められた地球学類生は、原則として学類4年次に,大学院の授業科目を履修することができます。

(1)第3年次終了時点(第2学期入学者は第3年次3月終了時点)で、A+およびA評価取得率が総取得単位数の70%以上

(2)本学の大学院に進学を希望する者

・修得した単位については、本学の大学院入学後に、大学院の修了に必要な単位(修了要件)として認定されます(本学の大学院に進学(入学)した場合に限って単位が授与されます)。 学類の卒業要件には算入されません。

・本制度による大学院授業科目の履修に当たっては、別途授業料は必要ありません。ただし、授業の教材費等については、本人負担となります。

地球学類長賞

地球学類の一層の活性化のため,地球学類運営委員会が特に認めた学生に対して地球学類長賞を授与しています.主な授与対象は以下の通りです。

(a)卒業対象者の中で成績優秀者(但し留年した者は原則として対象外とする)

(b)地球学の分野で特筆すべき活躍をした学生

(c)地球学類の活動面で特筆すべき活躍をした学生

(d)その他学内行事やスポーツなどで特筆すべき活躍をした学生